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就職も大手電気メーカーに入社、早くも十年を過ぎました。難聴障害者は初めての入社で心配もしましたが、今では多くの友だちもでき、また聴覚障害者協会、手話対策にと毎日忙しく飛び回っています。
子供の学校時代は手話は禁じられていました。口話法による教育だけで過ごした私たちは、手話を否定して過ごしてきました。
しかし、敏充の友だちやその他の聴障者と接する機会が増し、やがて結婚するにも聴障者となることが予想されるようになってから、手話の必要性も考えました。
数年前から主人がサークルに入って勉強を始め、私も今、手話の講習に通っています。
ろう学校に手話を取り入れることが国の方針で示され、最近では多くの聴覚障害に関係のない人々がボランティアとして手話活動に努力しています。このことを見るにつけ、聴覚障害者の親である私たちが率先して手話を習い、自分の子供やその仲間たちの幸せのため、可となり話し相手となるべきであると思います。

 

 

 

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